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2022.09.01
個人的に思い入れのあるプロジェクトだったALL YOURS W.I.C
関わらせていただいたのは2016年頃だったでしょうか。
今回のお話は空間設計をこれから始めるような若い方のお役に少しでも立てればいいかなと思って書きます。
ALL YOURSさんは独自の切り口がやがて社会のスタンダードとなっていくような企画力の非常に優れたオリジナルウェアを取り扱うブランドさんです。ユーザーさんとのコミュニケーションをとても大事にされていて、特に深く関わりを持つファンの方も多いのではないでしょうか。そういう方をお招きする空間としてどういったものがいいのかをまず考えました。
正確なサイズは忘れてしまいましたが1.5〜2坪程度の小さな空間だったと思います。ですので、ここにお店の体裁を無理に整えようとする考えは最初に捨てました。
次に、もしALL YOURSさんというものに人格があったらどういう人になるだろうと考えました。そしてもし彼(事業を始められた方々が男性なのでここでは彼とします。)に自宅があったらどんな場所になるだろうとも考えます。
ALL YOURSさんはこういう人だから趣味はこうだろうか。
きっとこういう感じの部屋に住んでいてこんな感じのものが置いてあるだろうな。
服が好きだろうから服はこんな感じに並んでいるんだろうなとか妄想をいろいろと膨らませます。
これである程度ALL YOURSさんと彼を取り巻くイメージができあがりました。(この段階が面白い。)
ただ現実には自宅としてこの空間はやはり狭いですね。いくらなんでもこのサイズには住めないでしょう。なので自宅からは一旦、外出することにしました。
好きなものが多すぎて、自宅の他に趣味のための部屋を借りたら?という発想に切り替えます。
親しい仲間だけをお招きして好きなものの話に花を咲かせる場所です。
ここまで考えた時に2坪程度という狭小の空間が特にメリットに感じられました。
好きなものをたくさん詰め込めるからです。
この空間を内包する建物の中には、他にも座って話ができるような場所や雑貨屋さんであったりお花屋さん、飲食屋さんなども入っていて、ちょっとした秘密基地の集まりのような場所でした。ですから狭いことの息苦しさも多少は緩和されるだろうと想定しました。ここにある特有の空気にもよく合っていたと思います。
使用している什器の大半が原宿時代に使用していた什器を転用したもので構成されています。ALL YOURSさんはこちらへ移転する前は原宿のとんちゃん通りに週末だけ開くお店をされていました。その時の什器も担当させていただいたのですが、週末だけに開くという用途に併せて作った什器なので、すこし特殊な形をしているのはそのせいです。
名称はALL YOURS W.I.Cと名付けました。W.I.Cはウォークインクローゼットの略称で建築図面などにはこの3文字で表記されます。実際に使用する時は間の . は入れないことも多いですけどね。
服を置いているのに暖色系の照明を使用したり、天井の照明の配線処理も甘かったりで反省は尽きません。
こんな感じで組み立てていきました。どれも思い入れが強いものばかりですが、改めてこういう機会をいただけたことを感謝しています。
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